小学校でクラスメイトを「呼び捨て」や「あだ名」ではなく、「さん付け」で呼ぶように指導するところが増えているといいます。
『身体的特徴を揶揄(やゆ)するようなあだ名は、いじめにつながるケースがある』という理由から、「あだ名禁止」の指導が広まっているのだとか。
「あだ名禁止」について、ネットではさまざまな意見が飛び交っています。
私も元小学校教員です。
この「あだ名禁止」については正直、違和感があります。
今回は、「あだ名禁止」について現役の教員(先生)はどう思っているのか、ネットの声をまとめてみます!
教員(先生)は「あだ名禁止」をどう思う?

【体験】本当にあだ名はいじめに繋がる?

私は10年間、小学校で教員をしていました。
経験上、あだ名でいじめに繋がることは10年間ありませんでした。
当時、学級経営をする上で心掛けていたことをまとめます。
4月に学級で「呼ばれて嬉しいあだ名・呼んで欲しくないあだ名」「ふわふわ言葉とチクチク言葉」「気持ちを察するとは?」「ありがとうを伝えよう」と言った言葉の持つ力を学級で共有する時間を必ず設けていました。
4月5月は学級の土台づくり。
言葉は相手を幸せにもするし、悲しませてしまうこともある、だからこそ毎日言葉を大切にし、教室はほっとする場所であることを常に心がけました。
中には乱暴な言葉を使う子もいます。
その時は「今の言葉、そのまま自分に返ってくるよ?どんな気持ちがする?」と聞いたり「その呼び名、○○さんは言って欲しくないって言っていませんでしたか?」と制していました。
”先生は言葉に厳しい”ということ、”言われた言葉はそのまま返ってくるならいい言葉を使おう”ということ、少しずつですが毎日の積み重ねで子どもたちは変わっていきました。
授業中は、苗字に「さん、くん」を付けて、休憩時間には「あだ名」で呼ぶことをよしとしていました。
学級の子どもたちはというと、「あだ名」で呼び合うことで楽しそうに過ごす顔が多くみられました。
1年後、学級解散をするときには「このクラスで良かった!」「うちの子の言葉や態度が柔らかくなっていきました」「とても居心地が良かった」と学級解散を惜しみながら進級していきました。
現役で小学校教員をしている友人たちにもこの「あだ名禁止」について聞いてみると、口を揃えてこういいます。

あれはダメ、これはダメ、ってなんでも禁止にして何の学習になるのやら。そこじゃないじゃん!って思うけどね〜。
○あだ名を禁止したからっていじめは無くならない。
○あだ名禁止じゃなくて、どんな風に呼び合おうかと指導すればいいだけの話。
○いじめをなくしたいなら、あだ名禁止じゃなくない?論点ズレてる気がするね。
「〜さん」で呼び名を統一するのはいいことだと思います。
”「〜さん」付けは、人を大切にする呼び方”というのは教員なら誰でも聞いたことがある話だと思います。
あだ名禁止云々、これからはジェンダーレスの時代、「さん、くん」で呼び分けられることが辛かったという話も聞くので、呼び名を「さん」付けで呼び合うのは時代に合っているかもしれませんね。
ただ、それに固執して統一するのはいかがなものかと。。。
個人的には柔軟さが欲しいと思うところです。
「あだ名禁止」するなら「出席番号で呼べば」と呆れた声





Twitterでは「いっそのこと番号で呼べば」と呆れた声が多いです。
なんでも禁止にすればいいってもんじゃない!
なぜその呼び名はいけないのか、そこを考えさせるのが教員なのに。
子どもの人権教育、道徳教育の場を奪ってると言われますよね。
まとめ
「あだ名禁止」について、教員(先生)の声をまとめてみました。
「あだ名禁止」はいじめ防止の一つにはなるかもしれません。
しかし、そんな簡単に無くならないのがいじめ。
もっと根本を見直す必要がありますね。
誰もが平和に幸せに暮らせるように一人一人が心がけることは何か、引き続き考えていきたいです。
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